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「勉強しなさい」はエネルギーの無駄遣い

今日は、夏期講習の中で唯一のお休みの日(合宿・準備を除く)。

 

というわけで、

趣味のスポーツ(エスキーテニス)をしていた以外は

読書をして、PCを叩いておりました。

 

今日読んでいた本はこれ。

 

 

 

 

 

2015年に出版された、

教育をデータ(エビデンス)で語る画期的な本、

『学力の経済学』。

 

 

 

出版された当時はかなりの話題になりました。

 

僕も発売当初に読んでいます。

 

 

あれから5年が経ちましたが、 

ふと気になることがあって

本日改めて読み直してみたのです。

 

すると、

やはり当時とは違うところがひっかりますね。

 

色々と面白いデータが掲載されていたのですが、

今日はその中の一つをご紹介します。

 

 

「勉強しなさい」はエネルギーの無駄

 

この本は、

著者の中室牧子氏がちょっと言いにくいことも

ズバッと断言するのが小気味いい。

 

 

その分、反論を受けることもあるし、

僕も納得できない論点がいくつかあるのですが、

以下の点については、同意します。

 

 

 

子供に「勉強しなさい!」と言ったところで、

それはほとんど届かないから、言うだけ無駄!

ということ。

 

 

 

こちらは、中室氏が著書の中で挙げているグラフ。

両親の学習に対する働きかけと勉強時間と関係を示しています。

 

お子さんが男の子と女の子であることや、

お母さんとお父さんのどちらかが言うかで

違いが出てくるのが面白いですね。

 

 

このデータを素直に読むと、

小学校低学年の段階で、

お母さんが女の子に「勉強しなさい」と言っても、

むしろ勉強時間が減ることが示されています。

 

これはちょっと意外でした。

 

小学校低学年ですらそうなのですから、

学年が上がるにつれ子どもの反発が強まることを考えると、

こどもに「勉強しなさい」と言うのは、

むしろ逆効果かもしれません。

 

 

 

 

一方で、

お父さんが勉強したかどうかの

確認をしたところで、

勉強時間は大して増えないようですね。

 

 

それぞれの役割があるということなのでしょう。

 

 

 

 

 

さらに、気になったので、

別の論文から同様のデータを拾ってみました。

 

 

「平成25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」(国立大学法人お茶の水女子大学)です。

 

 

毎年行われている学力調査を精査した論文です。

 

 

 

ちょっと前のデータですがネットで公開されていたので、この論文からデータを引用します。

 

こちらは、両親の勉強に対する働きかけと、成績との関係を示しています。

 

 

 

まず中学3年生についてのデータ。

ついで、小学6年生のデータ。

 

SESの統制前と統制後と言うのは、

ご家庭の社会的状況の補正をかける前と後ということですので、

ここではあまり気にしなくていいでしょう。

 

 

 

 

 

小学6年生においても、

中学3年生においても、

「こどもに『勉強しなさい』とよく言っている」ことと

成績は負の相関関係があるようです。

 

 

ここで気をつけていただきたいのは、

このデータはあくまで相関関係を

示しているに過ぎないということ。

 

つまり、

「こどもに『勉強しなさい』と言っている」ことが

原因で学力が伸びやなんでいる

わけではないということ。

 

 

逆に、

学力が低迷しているから「勉強しなさい」と

言わざるを得ないのかもしれません。

 

 

しかし、そこにプラスの効果がほとんどないのは

認めざるを得ないでしょう。

 

 

 

他方で、

親御さんが

「普段子どもの勉強を見て」いたり、

「計画的に勉強するようにこどもに促して」いたりするのは

効果があることも認められています。

 

 

 

でも、実際は

そこまで親御さんが関わることは難しいことも多いはず。

 

中学生以上は特にそうでしょう。

 

 

 

 

 

じゃあ、どうしたらいいんだ?

 

 

となると思うのですが、

そこはやはり専門機関の出番と思われます。

 

 

 

ご家族の外の人間である私たちが行うことで、

親御さんの負担を軽減し、

家庭内から学習に関する不安を取り除くのが

塾の役割の一つであると思っています。

 

 

 

『学力の経済学』でも、中室氏は最終的に

 

「すべてを親が抱え込む必要はありません。困った時は、学校や塾、家庭教師の先生なども含む身近な人に頼っても良いのではないかと、わたしは思います」

 

と述べています。

 

 

 

 

ご参考までに。

 

 

 

※なお、上の話は宮脇が本を読んで、その一部の内容について再構成したものです。

詳しくは、ぜひ本を購入して確認してみてくださいね。

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    茂木 (日曜日, 16 8月 2020 23:23)

    宮脇先生こんばんわ、自分に能力が無くても、専門家の力を借りることで補えると思います。
    (実はすべて妻に任せてます。(^^♪)
    たまたまですが、我が子たちは先生の方針と方向に感化され良い感じに進んでます。ありがとうございます。娘が『理科に飽きたら英語にしようって自分で選べるのが好き。』と言ってましたので、Moveを知らなくて、塾選びの選択肢にあがらない親の為に、地道に宣伝します。おっと話が逸れました。(笑)