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広島県の高校入試を終えた全ての人へ

公立高校入試終了

 

今日で自己表現を含め、広島県公立高校入試の全ての日程が終了しました。

(2次選抜が残っていますが、基本全て終わりましたね) 

 

今年は、公立高校入試の制度が大きく変わり、

手探りの中でやるべきことを探した日々でした。

 

受験生の皆さん、本当にお疲れ様でした。

 

 

公立中学だと3月8日が卒業式ですね。

 

皆さんの中学校生活も残り1週間となりました。

 

塾の先生である私も毎年この時期は感傷的になってしまい、

感傷的になったついでに、

いい話をお伝えすることにしています。

 

一人の塾講師として、そして皆さんの幸せを願う一人の大人のとして言葉です。

 

長文です。

 

読もうという人は、覚悟を持って読んでくださいね。

長過ぎるという苦情は受け付けません。

 

時間がある時に読んでくださいね。

 

 

全ての高校受験生へ

 

大丈夫ですか?

本当に長文ですよ。

 

大丈夫なら読み進めてくださいね。

 

 

 

 

まず、最初に伝えておきたいことは、

この高校入試は単なる通過点に過ぎなかったという事実です。

 

寿命がどんどん伸びていく現代において、

現在の中学生の50%は107歳まで生きるだろうと予測されています。

 

となると、110歳や120歳まで生きる人も少なくないでしょうね。

 

そんな状況においては、15歳でどの高校に進学したとかしなかったとか、そんなことで人生は決定されません。

 

おそらく3年後にやってくる次の選択においても、その次の就職という段階においても人生は決定されません。

 

だって、107歳まで生きていくのですよ。

 

20歳や30歳の段階の選択なんて君たちの人生全体の幸せを決定づけるものになり得ないでしょう。

 

いくらでも変えることができます。

 

 

では、どこで決定されるのか?

 

 

 

 

私なりの回答を言えば、

 

人生全体を決定づける選択なんてない

 

です。

 

 

 

もちろんその時々に幸せだと思う選択をすることはあるでしょう。

 

次の10年をどう楽しく過ごすかを選択をすることもあるでしょう。

 

しかし、君たちの人生全体を本当に幸せだと決定づける選択なんてありません。

 

一つの選択が人生を幸せにするのではなく、

断続的に行なった選択の積み重ねによって幸せになるのです。

     

 

 

その意味で、

高校入試は次の3年間をどこで過ごすかという大切な試練だったけど、

長い人生においては、最初の、とても小さな選択の一つに過ぎません。

 

 

もちろん次の大学入試に対して環境の有利・不利はあるでしょうし、

自分が望んだ環境かどうかの違いはあるでしょう。

 

でも、だからと言っていずれも君たちの人生を決定づけるものではありません。

 

ただの通過点です。

 

 

とは言え、

高校入試に意味が何もなかったわけでもありません。

 

様々なことを学ぶチャンスでした。

 

その中で

私が特に高校入試で学んで欲しかったことは二つ。

 

 

それは「努力の仕方」と「自己決定」です。

 

その練習が高校入試でできたかどうかです。

 

 

以下、この二つについてお話ししますね。

 

努力の仕方

 

まず努力の仕方について、です。

 

この高校入試に向けて、皆さんはどれほど全力で取り組めたでしょうか?

 

もう完璧にやり切った。

これ以上はできない。

だから、結果がどうなってもその過程については悔いはない。

 

そう言い切れる人は、本当に素晴らしいです。

きっとその中で掴んだ努力の方法は、これからの人生でも大いに役立つでしょう。

一生ものの財産を手に入れたようなものです。

 

これからもその方法を使って、たくさんの努力を重ね、自分の実力を高めてくださいね。

 

 

その一方で、

 

いや、あまり努力できなかった。

もっと本気でやればよかった。

 

と言う人はちょっと大変です。

 

なぜなら、努力というものはやる気があればできるものではなく、

その方法を自分なりに掴んで初めてできるものです。

努力の方法を身につけるには、自分で努力し続けるしかありません。

 

それを高校でぜひ学んでください。

それもできるだけ早いうちに、です。

 

大学入試直前になって「努力ってどうやるんだっけ?」なんて言っているようでは、希望を叶えることが難しいのは、想像がつきますよね。

 

 

自己決定の大切さ

 

次いで伝えておきたいのが「自己決定の大切さ」です。

 

私が講演会等でよく紹介するものの一つに、

「幸福度を決定づける要因」に関する心理学の研究論文があります。

 

人生において幸福を感じるために必要な要因とは一体なんなのか?

 

そんなことを本気で研究した論文なのですが、

 その中で強調されていたものは「自己決定」の大切さでした。

 

自己決定とは「自分の意思で自分の人生を決めること」です。

 

 

その論文の中では、お金を稼ぐことよりも、優秀な学歴を持つことよりも「自己決定」が人生の幸福度を左右するとありました。

 

 

「自分の人生、自分で生きている」

「自分の意思で人生の選択をしている」

 

そんなことを実感することが大切なのです。

 

その意味で、

今年の入試から「自己表現」が導入されたのは、

皆さんにとって幸いでした。

 

自己表現を考える過程で、

きっとこれからの先の人生について

自分で考える機会があったのではないでしょうか?

 

 

 

それと合わせて、

この高校入試、受験校を自分で決めることができたでしょうか?

 

 

自分の意思を貫いて自分の行きたい高校を受験したという人もいる一方で、

親御さんや塾の先生が勝手に決めてしまったという人もいたかもしれません。

 

いや、そもそも自分の意見なんかなかったという人もいるかもしれません。

 

 

 

それだとちょっとつまんないですよね。

 

 

せっかくの選択を他の人に委ねてしまったら、誰のための人生なのかと思っちゃいます。

 

 

  

とは言え、今回の高校受験はまだまだ自己決定の「練習」に過ぎません。

 

何せ選択に使える要因が少なかったですからね。

 

 

公立か私立か、男子校か女子校か共学か、

学科、通学距離、偏差値、進学先。

 

 

大体これくらいの要因から、自分に最も合うところを選んだ人がほとんどでしょう。

 

現実的に選べる選択肢は10もなかったはずです。

 

 

でも、次はもっとたくさんの選択肢がありますよ。

 

就職か進学か、はたまた専門学校か。

県内か県外か。

(条件が許せば47都道府県のどこに行っても大丈夫です)

国内か国外か。

(日本を飛び出すことさえ視野に入れるべきです。)

国内の大学にするにしても選択できる学部も高校の比ではありません。

もちろん偏差値だって関係してきます。

就職先も重要な要因でしょう。

 

 

皆さんは3年後に、この何百、何千とある選択肢の中から何を選びますか?

 

選択できる幅は高校入試の比ではありません。

 

         

 

 

その時に、自分の意思がなく、なんとなく勧められた場所に進んだだけというのはつまらないですね。

 

実力がなくて選べるだけの選択肢がなかったというのはもっとつまらない。 

 

できれば、自分がワクワクする選択肢を選んで、掴み取って欲しい。

 

 

 

だから、これからの3年間でたくさんのことを学んでください。

 

選択肢を広げ実現するだけの視野と実力を培ってください。

 

 

3年はきっとあっという間です。

 

それまでに様々なことを学び、次の選択では、ぜひ自分の意思で進路を決めてくださいね。

 

 

そして、願わくばあなたがワクワクする素敵な人生を進んでほしい。

 

 

それが僕が生徒みんなに望むことです。

 

 

 

ずいぶんと文章が長くなってしまいました。

そろそろ終わります。

 

 

 

高校入試、お疲れ様。

 

 

みんなの人生の幸せを願っています。

 

 

 

最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

高校部でお会いできる人はぜひお会いしましょうね。

 

 


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このブログを書いた人

進学空間Move 塾長 

宮脇慎也

1977年生。広島大学経済学部卒業後、同大学院社会科学研究科に5年在籍し、博士課程後期を単位取得退学。その後塾業界に身を投じ、そこで見た業界の実態と自らの理想の乖離に違和感を覚える。自身の信じる教育を実現するため、2013年に進学空間Moveを開講。

2023年現在、中学1年生になる息子と大学院で出会った妻との3人暮らし。

趣味:エスキーテニス、講演会を開くこと

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