異次元のH30高校入試・社会

今日のトップ画像は社会つながりで、私の母校である広島大学大学院「社会科学研究科」(学部としては経済学部・法学部)の校舎にしてみました。

衝撃の平均18.0点(50点満点)

 

先日発表された平成30年度公立高校入試の平均点。

 

英語も衝撃でしたが、社会も衝撃でした。

 

50点満点中18.0点。

100点換算にして、平均36点。

 

驚いてくださいね?

 

社会で何をやったら、そんなに難しいテストになるんだ?、と。

全国でもトップクラスの難度であったことは間違いないでしょう。

記述問題のオンパレード

 

広島県社会の異次元さを説明するには、模範解答用紙をお見せするのが一番です。

 

 

ここでも驚いて欲しいです。

 

記述問題ばっかりやん! と。

 

 

なんと、50点中40点が記述問題です。

 

語句を答える問題は除き、文で説明する問題で40点分です。

語句を書く問題を記述問題として含めたら45点分です。

 

この割合は全国で圧倒的No.1。

 

広島でここまで記述問題が増えたのは2年前からですが、2020年の高大接続改革を意識した変化であることに疑いの余地はありません。

 

ちなみに、私がざっと解いたらこんな感じの解答用紙になります。

 

 

あまりお見せできる字ではないので軽くぼかしていますが、どれほどの分量を書かなくてはいけないかはわかっていただけますか?

 

こんな解答用紙を高校入学前の子たちが作らないといけないのです。

問題の長文化

 

問題を難しくしているのは記述問題が多くなったからだけではありません。

特に近年は、2020年の大学入試改革を睨み「思考力・表現力・判断力」を問うためか、問題文自体が長くなっています。

 

今回の入試で問題文が最も長かった設問がこれ。

 

1問の問題を作るのにA4の1ページ分を丸々使っています。

 

 

この問題を解くには、

 

 

最初に赤い問題文を丹念に読み、青の表と紫の資料(レシート)と緑の文を見比べつつ、途中で青の表の部分は正答にほとんど関係ないことを見抜き、レシートのサービズ券と割引券の共通の狙いを見抜いて、緑の四角に当てはまる文章を作る、

 

 

そんな作業を行なって、はじめて3点獲得です。

 

じっくりと考える訓練が積まれてなくてはいけません。

 

ちなみに、正答率21.2%(部分正答率59.8%)の問題でした。

みんな、結構食らいついているんですね。

正答率ワースト3

それでは、正答率ワースト3の問題をお見せしますね。

どれほど子ども達が難しい問題に挑戦しているのか、考えてみてください。

(模範解答はLINE@のご紹介の後に記載しています)

 

 

 

・ワースト3:正答率7.0% (部分正答率32.9%)の歴史の問題

江戸幕府が長崎を直接治めた理由を聞く問題です。

江戸時代の長崎ですから書く内容は自ずと明らかです。

この問題は部分正答率が37%もあるので、文章にするのが難しかっただけで、内容そのものは簡単だったと思います。

 

 

 

 

・ワースト2:正答率3.9% (部分正答率4.7%)の歴史の問題

 

保元の乱・平治の乱ってなんだっけ?、と言う方もきっと多いですよね。

平清盛や源義朝らが活躍した戦いのことです。

ですが、その戦いは一体なんの決着をつけるためだったか。

これに答えるには、しっかりと歴史のストーリーに目を向けていなければなりません。

表面的に言葉だけを覚えてきた人には無理でしょうね。

 

 

 

 

・ワースト1:正答率2.6% (部分正答率0.2%)の地理の問題

 

 

 

これは難しい。

木材を運ぶ先が、近い熊野市ではなくて遠い新宮市であった理由を問う問題。

 

微妙にヒントは書かれています。

・「北山村と新宮市を結びつけた自然条件」

・和歌山県・三重県の県境に新宮市が位置していること。

 

それらから「あれ」の存在を思いつくことができるかどうか。

 

いや、普通の中学生にはまず無理ですね。

 

いやはや。なるほど。

さすがにこれがわかる生徒は2.7%でしょうね。

この変化を歓迎してください

 

難しい、難しいと強調して、これを批判するだけではいけません。

 

一昨年の英語や社会のこのような難度の問題は、歓迎されるべきことです。

 

広島の公立高校入試は、全国でも先鋭的に2020年度以降の高大接続改革に対応しようとしています。

こうした問題傾向に対応できる学力は、そのまま大学入試でも通用するでしょう。

 

私は大歓迎です。

この問題に耐えられる生徒を育てる役割が私たちに課せられました。

しっかりと期待に応えようと思います。

 

もう単なる定期テスト過去問の丸覚えが通用する時代ではないですね。

 

入試問題の質が変わってきているのだから、自ずと学習の質も変わらなければなりません。

用語や事柄の裏側にある理由や背景に興味を持ち、考え続け、表現する力。

広島の社会の入試問題はそんな力を求めているのです。

 

 

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<問題の模範解答>

・コンビニの問題

「店で行なっているサービスを宣伝したり、値引き券をつけたりして客の来店を促し、来店回数を増やす」

 

・長崎の問題

「都市Xは長崎であり、長崎を直接支配することでオランダや中国との貿易を独占し、経済力を強めることができるため。」

 

・源平の戦いの理由

「朝廷内の権力争い」

 

・木材を新宮市に運んだ理由

「北山村から新宮市まで川が流れており、その川を利用して運ぶことができるたため。」

 

※いずれの問題も「内容を正しく捉えていれば表現は異なっていてもよい」の注釈付きです。

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