中学生の自主性を育てる~体調管理から学ぶ責任感の大切さ~

目次

1. 猛暑の中での部活動と子どもたちの現状

こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。

連日の猛暑、本当に厳しいですね。中学生の皆さんも部活動が大変だと思います。

朝7時や7時半から部活が始まり、9時や10時になると「今日は暑くなるからやめよう」という判断をする学校も多く見かけます。

中学校側も子どもたちの体調に配慮しながら運動をさせているという工夫が見て取れますが、それでもこれだけの猛暑が続くと、やはり子どもたちの体調が優れない時もあるのが現実です。

2. ある塾生との出来事から見えた課題

先日、うちの塾生の中学生の子で、部活が終わった後に塾に来てくれたのですが、明らかに顔色が悪く、勉強になかなか集中できない状態でした。

これは無理もないことだなと思い、その子に声をかけたのです。

「ちゃんと勉強できるのであれば勉強しよう。でも、できないのであれば帰って寝た方がいいよ」と。

そうすると、その子はあれこれ悩んだあげく、私に「お母さんに聞いていいですか?」と言ってきたんですね。

これを聞いた時、私は「あまり良くないことだな」と思いました。

3. 自己決定の重要性と責任感の育成

なぜ良くないのかと言うと、体調が悪くて勉強できない状態なのに、お母さんに聞かないと行動を決められない。

つまり、自分の行動に対して本人が責任を取らないということになるからです。

ひょっとしたら親御さんからすると、「塾にお金を払っているのに、多少の体調不良くらいで帰ってもらっても困る。しっかりやってほしい」と思われるかもしれません。

でも、どう見ても顔色が悪くて勉強できない状態であれば、帰らせるしかないんです。

 

ただし、私の場合、それを私たち大人や保護者が決めるのは良くないと考えています。

特に中学生以降は、自分の行動を自分で決めることができないというのは、自分の行動に責任を取らないということにつながっていくからです。

「お母さんが言ったから」「塾の先生が帰れって言ったから」「だから僕は帰ったんだ」では、次につながりません。

自分で決めることが大切なんです。

体調が悪かったら帰ればいい。

ただし、その後の挽回はしなくちゃいけない。

それが自分の責任でやらなくちゃいけないことなのです。

他の人がそれを決めちゃうと、他の人のせいになってしまい、自分でやる気が出なくなってしまいます。

4. 保護者の皆様へのお願い

自分の責任で自分の行動を決めるということは、自分の勉強の成果にも自分で責任を持つということです。

この状態にしてあげないと、本人にやる気が出ません。

「お母さんが言ったから」「塾の先生が言ったから」と、やる気がなくてもただただそこにいる。そんなことを繰り返しているようでは、成績は上がらないのです。

保護者の皆様も、もちろん勉強してほしいという思いはあると思います。

でも、本人ができる時にしっかりやるという状態を作ってあげることに、少しご協力いただけたらと思います。

どうぞよろしくお願いします。


進学空間Move塾長

宮脇慎也(Shinya Miyawaki)

27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。

8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。

その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。

1977年生。射手座。B型。

家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。