目次

1. ChatGPT学習モードの実力を検証
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
昨日からでしょうか、ChatGPTに学習モードというものが搭載されたようですね。
本当に早い進歩です。
実際に触ってみたのですが、きちんと使えばかなり使えるなという印象を持ちました。
このシステムは、ChatGPTが勉強する人に対して一つ一つ順を追って解説してくれて、さらに練習問題まで出してくれるという学習者向けのAIなのです。
例えば、中学3年生が学習している二次方程式を学びたいとしましょう。
そうすると、二次方程式をじっくりと順を追って教えてくれて、練習問題も出してくれる。
パソコン上でやれば答え合わせまでできるというものなのです。
他にも三角関数の加法定理や2倍角の公式についての証明を聞いてみましたが、それもきちんと教えてくれます。
課金している状態であれば、図やアニメーションを使って教えてもらえます。
これを人間の手でやろうと思うと、かなりのスキルを持った人ではないと難しいはず。生成AI、恐るべしです。
2. 教育現場への影響と普及予測
私の記憶では、2年前にMidjourneyなどの画像生成AIが作られて、そして今やかなり使いこなしている人があちこちにいます。
それを踏まえると、あと2年でこうしたことに積極的な人たちには浸透していくような気がします。
子供たちもどんどん取り入れる子は取り入れていくでしょう。
そうすると、私たち塾の人間の仕事というのは、おそらく減っていくということも考えられますね。
そういうことを言うと、「人が人に対して教えるからいいのだ」という考え方を持ち出してくる人がいるのですが、どうでしょうか。
私としては、あまり建設的ではないなと思ったりします。
確かに教育の分野において、人が人と向き合うということはとても大切だと思うし、私もとても重視しています。
だからこそ、勉強を教えるという部分が生成AIに委ねられるのであれば、それはそれでいいのではないでしょうか。
それ以外のところ、コーチングやカウンセリング、あるいはキャリア教育などの、本来先生が先生としてやるべきことに集中できる環境が作れると思えば、むしろ私は歓迎するところだったりします。
3. 現段階での課題と注意点
一方で、まだまだ改善が必要な部分もあります。
例えば、英語に関してはまだちょっとわかりづらいなと思いました。
現在完了形について解説をお願いしたのですが、文字中心で読む解説はまだまだ子供たちには響きにくいなという印象を持っています。
ここの改善はさてどうなるでしょう、楽しみです。
また、生成AIが表面的に教えてくれることだけで満足してしまうと、本当に生成AIに合わせた考え方しかできない生徒が誕生しそうだなと心配になります。
「ここは一体どういうことなのか」という質問を自分で深掘りしていくことが必要になってくるでしょう。
そうでないと、大人になって生成AIにとって変わられるだけの人材になってしまいます。
あくまでもこのAIをツールとして使い、そこから何を導き出せるのか、取り出せるのかという、いかに使うかという分野の人になっていくのが良いのかなと思いますね。
4. 学年別活用指針とまとめ
高校生についてはどんどん使うべきだと思います。
中学生はまだ難しいところが多いのかなと思いますが、使いこなせる子は使いこなせるでしょう。
ご家庭では、わからないことがあったときに単にGoogleに聞くのではなくて、AIを使いながら順を追いながら理解していくような使い方が良いかと思います。
Moveで子供たちに使うことを制限するつもりはありませんが、こうした注意点があるということは覚えておかなくてはいけないのかなと思います。
これは生徒にも保護者の皆様にも、ぜひ知っておいていただきたい情報です。
いずれにせよ、この分野はとても注目していかないといけないと思っていますので、皆様もぜひ確認しておいてください。

進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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