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「塾は、学力を向上させるところ」
たぶん、ほとんどの方がそう思っておられます。
僕自身、長いあいだそう考えてきました。
でも今日、ひとつの講演会を開いてみて、塾にはそうじゃない機能も持たせられるのだなと思いました。
今日はその話を書きます。
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。
夏期講習の準備に追われ、同時にホームページを新しく作り直している最中でして、なかなかブログに手が回りませんでした。
新しいホームページは、もう少ししたらお披露目できると思います。楽しみにしていてください。
広島大学・小川景子准教授をお招きしました
前々からお伝えしていた講演会を、今日ようやく開催することができました。
お招きしたのは、広島大学の小川景子 准教授です。
ご専門は認知心理学。なかでも睡眠の研究をされている先生です。
当初の予定よりも多くの方にお集まりいただき、塾生と保護者の方あわせて40名ほどで、2時間ほどお話を聞きました。
内容は、睡眠の大切さ。質の良い睡眠とは何か。そして記憶の仕組みと、効率的な記憶の方法。
アンケートも読ませていただきましたが、皆さんの満足度も高かったようで、本当に嬉しく思っています。
「どうしても言いたくて」
小川先生が特に力を込めて話しておられたことのひとつに、こんな話がありました。
レム睡眠は、浅い眠りではない。
レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠り。そう習った記憶のある方も多いと思います。
僕もそう思っていました。
ところが、そうではないのだそうです。
夢を見ているあいだ、体のほうは力が抜けきっている。
つまり、脳は動いていても、体は非常に深いところで休んでいるという状態がある。
先生は、レム睡眠について正しい知識の普及活動もされているのだそうです。
知っているつもりのことほど、更新されないまま置き去りになっているのかもしれません。
実を言うと、この話は今日の講演会の流れの中では、必ずしも必要な話ではありませんでした。
それでも先生は、どうしても言いたくて、とおっしゃりながら話してくださったのです。
国立大学の准教授が、そういう人間くさい一面を見せてくださる。
僕には、そのことのほうが印象に残りました。
「先生、楽しそうでしたね」
講演のあとの質疑応答が、また良かった。
質問は、睡眠と生活リズムに集中しました。
質の高い睡眠をとるにはどうすればいいのか。記憶力が高い状態を作るには、どんな一日を過ごせばいいのか。
具体的な質問が、次々に飛び交いました。
中学生や高校生が、大人の並ぶ会場で自分から手を挙げるのです。
やはり毎日の生活に直結するテーマだけあって、みんなの意識は相当に高かったのだと思います。
ただ、それだけでしょうか。
あの熱気は、いったい何だったのでしょう。
講演会のあと、何人かのお母さん方と感想を交わしました。
そのなかで出てきた言葉が、答えだったように思います。
「小川先生、楽しそうでしたね」
これは、講演をすること自体が楽しそうだった、という意味ではありません。
ご自身の研究が、ご自身が話している内容が、面白くて仕方ないのだろうな。
そういう空気が、聞いている側にまで伝わってきたのです。
面白がっている人の話は、面白い。
子どもたちが次々に手を挙げたのは、たぶんそこに反応したからです。
研究者に限った話ではありません。
好きなことを職業として続けている大人が、目の前で、楽しそうに話している。
その姿をうちの塾生や保護者の方に見てもらえたことは、講演の中身と同じくらい意義のあることだったと思います。
好きなことを、どれくらい自分のものにできるか。
これから先も、そういう視点で子どもたちと話ができたらいいなと思っています。
塾は、地域の文化の発信基地になれないか
帰り際、小川先生に少し無理なお願いをしてみました。
「またいつか、広島大学の別の先生をご紹介いただけませんか」
いやあ、図々しいお願いでした。
それでも先生は「ぜひぜひ」とおっしゃってくださいました。
僕たちのような小さな学習塾です。
それでも、半年に一度、あるいは一年に一度でいい。
大学の研究者や准教授の先生をお呼びして、それぞれの分野から、中高生と保護者の方に役に立つものを届ける。
そういう場を作れたら、すごくいいなと感じています。
それは、塾が学力を上げる場所であるという意味を超えていきます。
この街にとっての、文化の発信基地。
そんな役割が、塾にはあるのではないか。
自分で言っておいて、この響きが結構気に入っています。
成績を上げます、と看板に書くのは簡単です。
でも僕が作りたいのは、たぶんそこではありません。
子どもたちの文化的な意識やリテラシーが、通っているうちに自然と上がっていく。
そういう土壌の上で勉強する塾。
素敵だと思いませんか。
そして、そんな塾のほうが、結局は成績も上がるような気がしています。
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今そちらの準備を進めているところですので、楽しみにしていてください。
睡眠と記憶の中身については、また改めてブログで書きます。
小川先生、貴重なお話をありがとうございました。
そしてご参加いただいた皆様、いかがでしたでしょうか。
まだ形になっていない話も書きましたが、忘れないうちにここに残しておきます。
こんな塾ではありますが、これからもよろしくお願いいたします。
進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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