入学して数ヶ月。「なんか、思っていたのと違うな」と感じている子は、案外多いのではないでしょうか。
やる気がないわけじゃない。でも、なんとなく「まあいっか」という気持ちが湧いてくる。その感覚、実はとても大事なサインなのです。
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。今日は、高校に入ってこの時期にほぼ全員が経験する、ある「心の動き」についてお話しします。
中学校まではよかった「目立てた自分」
公立の中学校は、地域のさまざまな子どもたちが集まる場所です。学力も、考え方も、運動能力も、ほんとうにバラバラです。
そんな環境の中で、成績の高い子はどうしても「目立つ存在」になります。その位置を保とうとすることが、自然とモチベーションになっていた面もあったと思います。Moveに来る子たちを見ていても、中学時代に「この順位を守らなきゃ」という緊張感を持って勉強していた子ほど、高校でこのギャップに戸惑うように思います。
高校で起きる、静かな「失速」の始まり
ところが高校に入ると、話は変わります。
同じような学力の子たちが集まっているわけですから、当然ながらクラスの中でも「真ん中あたり」に落ち着くことが増えます。これは実力が落ちたわけでも、努力が足りなかったわけでもありません。ごく自然なことです。
問題はここからです。
先日、塾の中でこんな会話が聞こえてきました。高校生の子が「私なんて高校入ったら中の中だよ、あははって感じ」と話していたのです。念のため申し添えると、この子は非常に優秀で、努力もできる子です。謙遜も入っているとは思います。でも、その「中の中」という現実をどう捉えるか、そこが大事なのです。
この「真ん中」という位置に慣れてしまうとき、多くの子が心の中でこう処理します。「さすがうちの学校はレベルが高いな」「この中では仕方ないよな」と。
これが、いちばん怖い瞬間です。
楽なのです、これが。中学の頃は目立つ存在として何かと気を張っていた自分が、ようやく「普通の子」として扱われる。その心地よさに、するりとなじんでしまう。それ自体は理解できます。でもそこに気づかずにいると、大学入試で「こんなはずじゃなかった」という結果に向き合うことになりかねません。
保護者の方からも「先生、うちの子なんか高校入ってから緩んだ気がして…」というご相談をいただくのが、まさにこの時期に多いのです。お子さんの変化に気づいていた親御さんの感覚は、たいてい当たっています。
上を目指す子と、そうでない子の分岐点
各校の進学実績を毎年確認していますが、基町高校・安古市高校・国泰寺高校といった進学校でも、広大や旧帝大といった難関大学に進学していく子というのは、おおむねその学校のトップ10〜20%に位置する子たちです。
例えば近隣の安古市高校。卒業生320人のうち、旧帝大・医学部・広島大学以上と言われる大学へ進学した子は、私立大学も含めて40名ほどです(今年はちょっと少なすぎるだろうと、少し心配しています)。クラス1つ分にも届かない人数です。
実はこれ、近くの基町高校でも同じことが言えて、高校3年生の共通テストの平均点は、広大のボーダーラインに届かないという現実があります。学校全体の「平均」で動いていると、気づいたときには間に合わない、ということが起きてしまうのです。
…と、こう書くと怖い話に聞こえますよね。でも、気づいた今からでも十分間に合います。私自身、そういう生徒を何人も見てきた中で、気づいたタイミングで動いた子がちゃんと結果を出しているのを知っています。
「この学校の真ん中あたりで推移してきた」という子が、いざ入試を迎えたとき「もっとやっておけばよかった」と感じるケースを、私は何度も見てきました。その一方で、途中から意識を切り替えて、しっかり結果を出した子たちのことも、同じくらい見てきました。
集団に慣れることは悪いことではありません。ただ、「慣れること」と「埋没すること」は違います。自分の周りにいる子たちと切磋琢磨できるかどうか。同じ学力帯の集団に入ったことを「安住の場所」と捉えるか、「自分を伸ばす環境」と捉えるか。その意識の差が、3年後の結果に大きく影響します。
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「うちの子、高校入ってから緩んだかも」
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今この時期にこそ、意識してほしいこと
ちょうど今、多くの学校で文化祭の準備や本番を迎えていますね。高校生活のそういう楽しさは、ぜひ思いっきり味わってほしいと思います。文化祭も、勉強も。どちらも全力でいける時間が、今ここにあります。
ただ、その楽しさの中でも、「ここで満足してしまっていないか?」と自分に問いかける癖をつけてほしいのです。
保護者の方へ
お子さんが「高校入ってなんか緩んだかな」と感じているなら、その直感はおそらく正しいです。でも焦らずに、「上を目指す環境に自分を置けているか」をお子さん自身が意識できるよう、そっと話しかけてみてください。
生徒のみなさんへ
周りの子と一緒に上を目指す。引っ張り合いながら伸びていく。そういう経験ができる3年間に、今あなたはいます。そのことを、どうか忘れないでほしいと思います。
応援しています。
進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
ご相談を随時受け付けています
「今の勉強法でいいのか不安」「もっと主体的に勉強に取り組んでほしい」
そんな思いをお持ちの方は、ぜひ一度教室へお越しください。
現状の成績や学習習慣を分析し、お子様の可能性を伸ばすための最適な一歩をご提案します。
無理な勧誘は一切いたしません。まずは親御さんだけでも、お気軽にお話を聞かせてください。



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