「やればできる」は幻想?子どもの成長に必要な壁との向き合い方

目次

こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。

前回のブログでお子さんへの声がけについてお話しました。

今回はその補足として、学習の世界で少し勘違いされていることがあると感じています。それについて共有させていただきたいと思います。

多くのご家庭で抱かれがちな考え方について、私が日々生徒たちを見ていて感じることをお話しします。

1. 「やればできる」という幻想の正体

それは何かと言うと、「やればできるは幻想である」という考え方です。

多くの生徒たちを見ていて本当に思うのは、ほとんどの生徒が勉強し始めの段階で「やってもできない」という状態に陥るということです。

これが普通なのです。

例えば、私たちのような個別演習を軸とした塾に入ると、今までに比べて格段に勉強時間が増えます。

自分で考えるということもするようになります。

でも、それをやりさえすればすぐにポンと成績が上がるかというと、そんなことはありません。

 

具体的に言うと、偏差値50くらいで塾に入って、最初は52~54くらいに上がる子も多いのです。

でも、そこからしばらく低迷します。

それでもやり続けていると、ある日突然60を超えるようになる。

そういうことが起きるのです。

 

やってもやってもできない。

その現実にぶち当たった後どうするかというところが、とても大事になってくるのです。

2. 保護者の方に知っていただきたいこと

多くのご家庭で「やればすぐ上がる」という幻想を抱いていませんか?

その場合、お子さんに対する声がけの仕方も変わってくると思います。

壁にぶち当たっているお子さんに対して「なんでできないの?」「一生懸命やってないんじゃないの?」といった声をかけてしまう。

姿勢をなじるような叱り方をする方がいらっしゃいます。

 

そうじゃないんです。

 

お子さんは一生懸命やっているのです。

でも、やっていきなりできるわけではありません。

「やってもできない」というところがスタートになるのです。

 

そのやってもできないから、どうやったらできるようになっていくのか。

そこにフォーカスして工夫をしていく。

そして努力を重ねていくと、以前お話ししたようなブレイクスルーポイントというものを迎えます。

一気に上がるのです。

 

その時を迎えると本当に大きく成長します。

今後の学力の礎になる。

これが一般的だと思ってください。

3. 進学空間Moveの考え方

やってもできないということに耐えられない場合、どうなるでしょうか?

それを塾に求めてしまうと、塾側もお客さんである保護者の方の要望にしっかり答えようとします。

過去問を使って手っ取り早く見かけ上の得点だけを上げようとする。

そんな悪循環が生まれてしまいます。

 

私たち進学空間Moveでは、やってもできないところから始まります。

そこからどういうふうにやっていくのか。

そこを大事にしたいと思います。

 

なぜならば、そういうふうにした方が偏差値や学力が大きく伸びることを知っているからです。

お子さんが壁にぶつかった時、それは成長のチャンスです。

一緒に乗り越えていきましょう。

きっと素晴らしい成果が待っていますよ。


進学空間Move塾長

宮脇慎也(Shinya Miyawaki)

27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。

8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。

その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。

1977年生。射手座。B型。

家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。