目次

1. 子どもたちの切実な問いと向き合う
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
「先生、なんで勉強をしないといけないんですか?」
「こんなことを勉強して何の役に立つのですか?」
塾の先生を何年かしていると、こうした質問を受ける時があります。
きっと保護者の方も同様の体験をしていることと思います。
毎日毎日勉強を半ば強制的に行わされる子どもたちにとって、この質問の答えは切実なものなのでしょう。
私たち大人も、こうした質問にきちんと向き合う必要があると感じています。
ただ、世の中を見渡すと、私からしても納得がいかない返答を見聞きすることがあります。
今日はその中でも代表的なものを二つ挙げてみたいと思います。
こういう返答はやめた方がいいでしょうというご提案です。
2. 逆質問で煙に巻く最悪の回答
まず一つ目の納得のいかない答えをご紹介します。
高校生「先生、どうしてこんなことを勉強しなくてはいけないんですか?一体将来、何に役立つんですか?」
先生「じゃあ、逆に聞きます。こんなこともできなくて、一体何ができるようになると言うんですか?」
こんな返答はやめておいた方がいいでしょう。
いかがでしょうか?
どこかで聞いたり、ご自身で言ったことはないでしょうか?
「こんなこともできなくて、一体何ができるようになると言うんですか?」
この返答を聞いて、「おおー。なるほど。確かにそうだ」とは、なりません。
勉強ができなくても、できるようになることなんていくらでもあるでしょう。
三角関数が分からなくても、芸術作品を作れる大人になるかもしれません。
英語がすらすら読めなくても、お片付けのプロになって一躍有名になるかもしれません。
小学生のひらがなや足し算・引き算ならまだしも、中学生や高校生のような、それなりに高度なことを学習している子にとって、この言葉は当てはまりません。
「こんなこと」ができなくたって、できるようになることはたくさんあります。
それらしい言葉でさもいいことを言った風を装うのは逆効果です。こういうのを「煙に巻く」と言います。子どもたちの切実な質問を煙に巻いているようでは、彼らのモチベーションを上げることなんてできません。

3. 勉強を否定する教育者の絶望的な回答
次に、私が聞いた「どうして勉強しなくてはいけないんですか?」に対する最も驚いた返答をご紹介します。
これを、塾の先生が言っていたというのだから驚きです。
中学生「先生、どうしてこんなことを勉強しなくてはいけないんですか?一体将来、何に役立つんですか?」
先生「勉強なんて大人になったら役に立たない。君たちは勉強を通じて『我慢』を学んでいるんだ。そうやって培った忍耐力が将来君たちを助けてくれるんだ」
最悪だ・・・。
率直にそう思いました。
「勉強そのものは役に立たなくて、勉強を通じて我慢を学んでいる」としたら、それはあまりに酷じゃないですか?
そんなことを小学校から高校まで、もっと言えば大学を卒業するまでずっとやらせているのでしょうか?
我慢を学ばせるにしても、もっと役に立つことを通じて学ばせてあげようよ。
9年も12年もずっと勉強を学んでおいて、「実は、勉強そのものには意味はありませんでした」と言われた時の絶望感ってどんなものでしょうね?
こんなことを言われた子どもたちがかわいそうでなりません。
勉強を教える側の人間が、勉強をすること自体にポジティブな理由を見出すことができないまま次世代に勉強を教え続けている。
深刻な問題だと感じました。
4. 勉強することの本当の意味を伝えたい
勉強をすることそのものにもきちんとした意味があります。
私が勉強する意義を伝えるのであれば、おそらく10個くらいは言えるでしょう。
と、ある人に言ったら、「本当に10個あるの?じゃあ、その10個整理しておいた方がいいよ」と疑いの目で言われたので、「じゃあ、やってやろうじゃんか!」と書き出していこうと思います。
不定期になると思いますが、ブログの中で勉強する意味を10個くらい書いていきますね。
次のブログからお話ししていきますね。乞うご期待です。

進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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