目次

1. よくある相談に対する私の答え
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
今日は中学生の皆さんに、ぜひ知っておいてもらいたい大切なお話をしたいと思います。
先日、生徒との面談でこんな相談を受けました。
「先生、僕は基本はできるけれど応用問題ができません。もっと応用問題を練習した方が良いのでしょうか?」
この相談、実は私たち塾の先生からするとよくある相談なのです。
でも、皆さんはどう思いますか?
私の答えは明確です。
大反対です。
なぜかというと、「基本はできるけれども応用はできません」と言っている人のほぼ全員が、実は基本ができていないのです。
2. 中学校の勉強に「応用問題」はほとんど存在しない
ここで大切なことをお伝えします。
中学校の勉強の段階で、応用問題なんてほとんどないと思った方がいいです。
ほぼ全てが基礎問題なんです。
入試レベルになると少しレベルが上がるので、まあ応用と呼べる問題もないことはありませんが、基本的にはほぼ全てが基本問題だと考えてください。
そして「応用問題ができていない」と言う子は、基本問題どころか基礎の基礎ができていないと理解した方がいいでしょう。
では、基礎の基礎とは何でしょうか?
それは定義の問題なんですね。
例えば、円周率の定義を答えられる子はほとんどいません。
3.14やπと答える子が多いのですが、それは円周率の数字や表し方であって、どういう意味を持つのかをきちんと答えられる子を私はほとんど見たことがないんです。
さらに言えば、円周の公式がなぜ2πrで表されるのか、面積がなぜπr²で表されるのかを説明できる人もほとんどいません。
なんでそうなるのかがわからないまま、公式だけ覚えているんですね。
これで応用問題が解けると思いますか?

3. 英語でも同じことが言える
英語でも同じことが言えますね。
「英作文ができません。応用問題として英作文をやりたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」という相談を受けることがあります。
でも、そういう子の中で、まず基本的な単語がきちんと頭に入っている子を私はあまり知らないんですよ。
単語を知らなければ、表現できる幅も限られてしまいますからね。
「徹底的に単語を覚えましょう」という話をすると、すごく嫌な顔をする子もいます。
でも考えてみてください。
単語がなければ英作文をいくらやっても無駄ですよね。
単語を覚えていなかったら、その都度ふさわしい表現ができるなんてことは、まずありえないわけです。
4. 基礎力を固めることが最優先
基礎力を固めないまま、当たり前のことを当たり前のようにできるようにしないまま、文章題や正答率が低い問題などの「応用問題」が解けないというのは当然のことです。
応用問題があると思った時点で、既にアウトなんです。
必要なのは徹底的な基礎。
これに尽きます。
計算問題もそうですね。
特に中学生の皆さんは、この春の段階で中1、中2、中3それぞれで新しい概念や新しい計算方法を習ったはずです。
どんなに複雑な計算であっても、所詮は計算である以上、基本問題なんです。
どんな複雑な計算問題でも徹底的にすらすらとできるようになるまで繰り返してください。
そしてその意味を理解してください。
定義を知ってください。
自分がどういうことをやっているのか、どういう意味でその計算をしているのかを、全く分からないところがないように練習してください。
英語も同じです。
新しい文法の意味を知ってください。
単語をきちんと覚えてください。
できなかったら中1や前の学年から戻って、きちんと文法と単語を覚え直してください。
これしかないんです。
5. 問題集の使い方についてのアドバイス
その時に、問題集の「応用問題」や「発展問題」と書いてあるページは飛ばしてもらっても構いません。
「基本問題」と書いてあるところだけを完璧にできるようにしてもらった上で、それでもなお文章題や応用問題ができづらいと感じるのであれば、その時にまた相談してもらえたらと思います。
どうでしょうか?
進学空間Moveでは、中3の時点で平均偏差値60を超える結果を出していますが、それは決して応用問題の積み重ねをしているからではありません。
当たり前のことを徹底的にできるようにする、そちらの方を大事にしているからこそ、そうした結果を手にすることができるのだと考えています。
ぜひ参考にしてみてください。皆さんを応援しています。
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進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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