管理型の塾が危険な理由|受験はゴールではなく通過点

「合格させてくれる塾」を探している。

その気持ちは、痛いほどわかります。

でも、その「合格」の先に、お子さんがどんな高校生活を送るか。そこまで考えたことは、あるでしょうか。

こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。

今日は塾選びイベントの1回目があり、何組かの方とお話をさせてもらいました。とても楽しい時間でした。

ただ、いくつか気になる話も耳にしました。ここを強くお伝えしないと、子どもたちが不幸になる。そう感じたので、改めて問題提起をさせてください。

それは、目標もないまま管理型の塾で受験を乗り越えることの危険性です。

入試をゴールにすると、合格した後に失速する

このブログでも、私はずっと同じことを言い続けています。

入試をゴールにしてはいけない。入試は、ただの通過点です。

中学入試だろうと、高校入試だろうと、大学入試だろうと。それは変わりません。

学歴という意味では、大学入試は一つの大きな節目に見えるかもしれません。それでも、大学入試すら通過点だと、私は言わせてもらいたいのです。

なぜか。

そこをゴールにしてしまうと、ゴールテープを切った後に、失速するからです。

それも、凄まじいほどに。

大学入試は、まだ許される面があるかもしれません。モラトリアムと呼ばれて、大学の4年間は一息つける期間だという認識を持つ方も多い。実際、そういう機能を果たしている面もないとは言えません。

それでも、あんなに苦労して入った大学を中退してしまう子は、後を絶ちません。

なぜか。

その先を、何も考えていなかったからです。

12歳、15歳の入試結果は、人生のまだ入口にすぎない

これが中学入試や高校入試であれば、もっと深刻です。

考えてみてください。

12歳や15歳の段階で受けた入試の結果が、人生100年時代を生きる子どもたちにとって、どれほどのものでしょうか。

本当に、ほんの最初の、些細な一つのきっかけに過ぎないはずです。

それを、あたかも壮大なゴールのように思い込ませる。そこさえクリアすれば万事解決するかのような錯覚を与える。

そして、得点を取らせることだけを目的にする。本人が自分で勉強する力を育まないまま、ただ得点を足させていく。

その結果、何が起きるか。

入試を突破した後、やり方がわからない。やる気が起きない。何のために勉強するのかもわからない。

そうやって沈んでいく子の話を、今日だけで複数、聞きました。

実に、罪深いことだと思います。

受かった後が大事。自分で勉強する力を育てる

Moveの個別演習で育った高校生たちは、中学を卒業して高校生になっても、自分で勉強しにMoveへ来ています。

明日の日曜日も、来るでしょう。

そしてその時、彼らは「どうやって勉強していいかわからない」とは言いません。「こうやって勉強しよう、多分これでいいはずだ」と、ある程度の指針を持って机に向かいます。

中学時代から、そうやって勉強してきたからです。

私がこのことに、これほど強い危機感を抱くのは、ほかでもない、私自身が前職で経験したことだからです。

「私が中学のとき成績が伸びたのは、先生たちが頑張ってくれたからですね」

もし生徒からそう言われたら、それはいけません。本人が頑張って、本人の力で伸びた。そう実感することこそが大事です。

Moveの形が最高だなんて言うつもりは、まったくありません。これが正しいのかは、私自身いつも自問自答しながら、工夫と試行錯誤を続けている最中です。

それでも、これだけは言えます。

ただ受験に合格させればいい。そのために、塾のプリント課題で子どもを机に縛りつける。そういう学習法は、後々、大変な結果を生むことになります。

一生懸命がんばった成果が、合格という形で出るのは素晴らしいことです。だからこそ、その先を見越して、自分で勉強する自律に向けた学びを意識していきたいのです。

受かった後が、大事です。

もっと言えば、たとえ不合格でも、勉強のやり方や努力の仕方を身につけたなら、そのプロセスこそが大きな財産になります。

では、自分で勉強する力は、どこを見ればわかるのでしょう。

ポイントの一つは、時間です。これは、うちでもよく見ます。ちょっと疲れたから、で5分。気分まかせに休憩を入れる勉強が、いちばん危ない。それは、5分で休憩してもいいというサインに他なりません。どう時間を区切るか。そこを本人が握れているかどうかが、大きな分かれ目になります。

お子さんは今、どんな勉強の仕方をしているでしょうか。

ぜひ一度、チェックしてみてください。

もし不安なら、その様子を聞かせてください。

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せっかく通っているお子さんの塾を、批判したいわけではありません。それでも、私の感じるこの危険が現実のものとならないように、どうか注意だけはしていただきたい。そう願っています。


進学空間Move塾長

宮脇慎也(Shinya Miyawaki)

27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。

8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。

その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。

1977年生。射手座。B型。

家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。

 

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