「学歴のために勉強している」。それがつまらないと感じること、ありませんか?
進学校に通う優秀な子でも、同じ悩みを抱えています。今日は二つのご相談を受けた中で考えた、「勉強の動機」のことについてお話しします。
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
進学校の優秀な子が抱えた、ひとつの違和感
今日、二件ご相談をいただきました。ひとつは、高校生になって一度うちの塾を離れた子が、改めて相談に来てくれたケースです。
かなり優秀な子で、今は進学校に通っています。でも「自分の将来や、学校や勉強との向き合い方」について、少し悩んでいるとのこと。
その子が言ったのは、こんな言葉でした。
「学歴のためだけに勉強するのって、何か違う気がするんですよね」
優秀な子ほど、こういう問いに直面することがあるのではないでしょうか。「一体、私は何のために勉強しているんだろう」と。
学歴は大事。でも、勉強の本質ではない
『教育脳』のブログでも触れた、ブルデューの視点を踏まえると、学歴の社会的な役割がよりよく見えてくると思います。
学歴については、以前のブログでもお話ししましたが、それ自体は勉強の本質ではないと思っています。
勉強ができるかできないかは別として、社会的地位や格差の再分配を決めるうえで、学歴が一定の役割を果たしていることは、事実としてあると思います。フランスの社会学者ブルデューは、教育は社会的格差の再生産を担う装置になっている、といったことを指摘しています。難しい言葉ですが、その役割があることは否定できません。
だから学歴を軽く見ないほうがいい、という意見もあるでしょう。大人になっても学歴は見られるものですから、ちゃんと子どもたちに伝えなければ、という考え方もわかります。
とはいえ、ここに大きな問題が横たわっています。
学歴のための勉強は、つまらない
で、ここが問題なのです。学歴のために行う勉強は、そもそもがつまらない。
勉強と学歴は、本来別物です。別物であるべきものを勉強の目的に混ぜ込むと、それは外的動機付けになります。就職の際に評価されるため、というように、誰かに認められるため・負けたくないため、という外からの理由で机に向かうことになる。結果、勉強そのものへの興味が薄れてしまいます。学歴はあくまで手段であり、学びそのものではないのですから。つまらないと感じるのは、ごく自然なことだと思います。
勉強がつまらないのに「そんなこと関係ない、無理矢理でもやるべきなんだ」と押し付けることの良し悪しについては、私も考えさせられます。
私個人の感覚としても、学歴のために勉強するのはつまらない。高校時代、偏差値のためだけに暗記していた頃は、本当に嫌だった。あの頃の記憶は、あまり楽しい思い出として残っていません。
だからこそ、勉強そのものを楽しいものとして捉えてほしい。つまらないものとして捉えてほしくない。それは私が、生徒たちにずっと直接的にも間接的にも伝え続けていることです。
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自分が向かう先のために、勉強する
そんな中で、昨日の入塾面談でのことです。
初めて会った男の子に、Moveが大切にしていることをお話ししました。そのときの笑顔が、ちょっと忘れられません。
進学空間Moveという塾は、その後の道の選択肢を、いろいろと示したいと考えています。選択肢を見せることは、志望校を決めさせることではありません。あくまで「こんな道もあるんだ」という幅を伝えることです。今後の日本社会や技術の発展がどうなるのか。データや実体験から、子どもたちに伝えていく。
毎年行っている台湾留学セミナー。大学に行った先輩の話。経済学を学んで、今社会人として働いている方の話。ほかにもいろんな道がある、ということをちゃんと伝えたいのです。
そのうえで、「自分にとって、その選択肢に向かって進みたい」と思えたとき、「そのためには勉強が必要だ」と心から思えれば、その勉強はきっと楽しいものになるはずです。楽しいと感じられたら、学力は自然についてくるものです。
そんなことを、この男の子にお話ししたら、いい感じで笑ってくれました。いいな、と思いました。
中学生だろうと高校生だろうと、目の前のテストや入試のためだけじゃなくて、自分が向かう先のために勉強をしていく。そして勉強の内容そのものが、自分のためである、という感覚を持って机に向かうこと。それが何よりも大事だと、私は考えています。
何のために勉強するのか、という問題には、正面から向き合う必要があるのです。
高校生が「学歴のためだけに勉強するのって、何か違う気がするんですよね」と問いかけてくれた。中学生の男の子は、自分の進みたい道のために勉強すれば楽しい、と笑ってくれた。同じ問いへの、二つの答えの形です。
学歴の現実を知ったうえで、自分の進みたい道のために学ぶ。それが、私が子どもたちに伝えたいことです。
そのうえで、勉強しやすい環境と、詰まったときのサポート機関として、学習塾進学空間Moveを運営しています。質問しやすい空間づくりや、個別演習でひとりひとりに寄り添うことも、その一環です。
進学空間Moveに興味がある方は、ぜひご連絡いただけたらと思います。よろしくお願いします。
進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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