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はじめに
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
中学生の皆さんや保護者の方から「一生懸命勉強しているのに成績が上がらない」「集中して取り組んでいるのに点数が伸びない」というご相談を受けることがあります。
こんなとき、多くの人が「もっと集中して」「意識を高く持って」「気をつけて解きなさい」といった精神論で解決しようとしますが、実はそれでは根本的な解決にはならないんです。
むしろ、意識の問題として捉えてしまうと、本当に意識を高く持ち続けなければ、いつまでたっても学力が上がらないという状況に陥ってしまいます。
今回は、成績向上の鍵となる「技術」という視点について、具体例を交えながらお話していきます。
これからお伝えする内容は、特に中学1年生の皆さんにとって大切な考え方になります。
1. ミスは意識の問題ではなく技術の問題として考える
計算問題でマイナスを忘れてしまったり、英語のスペルミスをしてしまったりするのは、決して意識や集中力の問題ではありません。
これらは全て「技術の問題」として捉えて、解決していく必要があります。
例えば、中学校の計算では、まず何よりもマイナスの処理から始めるという手順を身につけることが大切です。
この手順が癖として身についていない、つまり頭の中に確実な処理順序が入っていないから、マイナスを忘れてしまうんですね。
「気をつけよう」と思うだけでは、根本的な解決にはなりません。
英語のスペルミスについても同じような考え方が必要です。
「うっかり間違えちゃいました」で済ませるのではなく、なぜその間違いが起こったのかを具体的に分析することが重要です。
なぜ「i」のところを「e」と書いてしまったのか、なぜ「u」のところを「a」や「e」と書いてしまったのか。その原因をしっかりと考えてみましょう。
以前にフォニックスの話をしましたが、そもそも音とスペルが結びついて覚えられていないことが根本的な問題かもしれません。
単語の音を聞いたときに、正しいスペルが自然に頭に浮かぶような学習ができていないのかもしれません。
このように、一つひとつのミスには必ず技術的な原因があって、それを解決していかなければ、同じ間違いを繰り返してしまいます。

2. 具体的な技術やテクニックを一つずつ身につける
中学1年生の段階では、まだまだ多くの基礎技術を身につける必要があります。
その中でも特に大切なのが「字を書く技術」です。
計算ミスの原因を詳しく見てみると、ほとんどの場合が「書き間違い」や「見間違い」であることがわかります。
書き間違いというのは、問題を解答用紙に移すときの間違いとほぼ同じです。
そして最も多いのが、自分の字を見間違えてしまうケースなんです。
これも意識の問題ではなく、明らかに技術の問題です。
字が汚くて自分の字を見間違えてしまう程度の文字しか書けないということですね。
ここで誤解しないでほしいのは、字がきれいである必要はないということです。
美しい字を書く必要はありません。
でも、自分で自分の字を正確に判別できるように書く技術は絶対に必要です。
計算を早く書きたいと思う人も多いでしょう。
早く書こうと思えば、当然だんだん字が汚くなっていくのは自然なことです。
それでも構いません。
ただし、早く書いて汚く書いても、自分が自分の字を見間違えることはない技術を身につけておく必要があります。
また、マイナスがあるかないかの判断、マイナスをつけるかつけないかの処理については、計算の一番最初に必ず処理して、間違いのないテクニックを身につけることが大切です。
こうした小さな技術一つひとつが、実は学力向上の大きな要因となるのです。
3. 技術を積み重ねることで確実に力がつく
意識や精神論に頼らず、こうした具体的な技術やテクニックを一つずつ確実に身につけていくことが、勉強ができるようになる最も確実な方法だと思っています。
知識がない、知らなかったということであれば、それはしっかりと調べて覚える必要があります。
でも、わかっていたのに間違えてしまったという場合は、必ずそこに技術的な原因があります。
「なぜ間違えてしまったのか」を一つひとつ技術の問題として解決していくことで、同じ間違いを繰り返すことがなくなり、確実に学力が向上していきます。
このアプローチは、特に中学1年生のこの時期に身につけておくと、その後の学習において大きな差となって現れます。
自分で考えて理解し、身につけるようにしていくことが、勉強ができるようになっていくコツの一つです。
一見地味で小さなことのように思えるかもしれませんが、こうした基礎的な技術をしっかりと身につけることで、皆さんの学習効率は格段に向上します。
おわりに
今回お話しした内容は、すごく小さなことのように思えるかもしれません。
でも、これらの基礎的な技術を一つずつマスターしていくことで、皆さんの勉強に対する取り組み方が大きく変わってくるはずです。
意識を高く持つことも大切ですが、それ以上に具体的な技術やテクニックを身につけていくことを心がけてください。
もうすぐ中間試験ですね。
今回お話しした「技術」という視点を意識して、一つひとつのミスを分析し、改善していってください。皆さんの頑張りを心から応援しています。
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進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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