目次

1. 集中力の真実を知る
「全然集中できない…」と悩む中高生の声をよく聞きます。
実際、勉強中になかなか集中力が続かないというのは、多くの学生が抱える共通の悩みですよね。
この問題に対して、私なら二つの解決策をお伝えできます。
まず、いきなり宣伝なのですが、根本的な解決策として「環境を変える」ということがあります。
要するに塾に通うという方法です。
これが意外と効果的なのです。
塾という場所の本質的な役割は、実は「集中できる環境を提供すること」なのです。
自宅での誘惑から離れて、学習塾や自習室に足を運ぶことで、勉強効率がグッと上がることも珍しくありません。
しかしながら、
今日は、どうしても「自宅で勉強したい」という方に向けて、私が実際に生徒たちと試してみて効果を感じた「ポモドーロ・テクニック」についてお話ししたいと思います。
2. ポモドーロ・テクニックで短時間集中のサイクルを作る
多くの方が思い込んでいることなのですが、人間の集中力はそれほど長続きしません。
「1時間も2時間も一つのことに集中し続ける」なんて、実はほとんどの人には難しいことなんですよ。
私が運営する塾でも、生徒たちが本当に集中できる時間は、せいぜい50分程度だと実感しています。
塾という勉強する環境を整えた場所でそれくらいです。
お家ではもっと短いでしょう。
その経験から、特に自宅学習におすすめしたいのが「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれる時間管理法です。
やり方はシンプルで、こんな感じです:
- まず、今から取り組む課題を決める
- キッチンタイマーを25分にセット(スマホのタイマーでも大丈夫ですが、通知が入らないようにするのがコツです)
- タイマーが鳴るまで、とにかく集中して取り組む
- タイマーが鳴ったら、途中でも必ず手を止めて5分休憩
- これを4セット繰り返したら、ご褒美として15〜30分のしっかりした休憩を取る
この「25分集中→5分休憩」というリズムが、不思議と脳に合っているようで、長時間ダラダラするよりも効率が上がるんです。
特に受験勉強のような頭を使う作業には、このくらいの区切りが丁度いいようです。
勉強を効率よく進めたいという気持ちは皆同じですが、ポモドーロ・テクニックを使えば、短い時間でも質の高い勉強時間を積み重ねていけるのが魅力です。
3. 時間管理の鉄則
このテクニックで絶対に守ってほしいルールが一つあります。
それは「時間を必ず守る」ということ。
25分経ったら絶対に休憩、5分の休憩が終わったら必ず再開。
この「絶対」が重要です。
私自身、最初は「あと少しで終わりそう」という誘惑に負けそうになりましたが、そこを我慢することで、むしろ習慣化しやすくなりました。
塾の生徒たちにも同じことを伝えています。
スマホはついつい見てしまうので、できれば昔ながらのキッチンタイマーがおすすめです。
例えば、数学の難問に取り組んでいて、「あともう少しで解けそう!」というところでタイマーが鳴ったとします。
そんな時こそルールを守るチャンスです。
いったん手を止めて休憩することで、脳がリフレッシュして、復帰後にかえって解決策が見えてくることもよくある話です。
4. 習慣化の秘訣
ポモドーロ・テクニックの真の効果は、継続した時に現れます。
私が塾で見てきた経験では、「キリのいいところまで終わらせる」よりも「毎日決まった時間を確保する」方が、長い目で見ると圧倒的に成果が出ます。
最初の2〜3週間は少し違和感があるかもしれませんが、続けるうちに不思議と体が覚えていきます。
特に効果的なのは、休憩後に「さあ、やるぞ!」と気合を入れ直す必要がなくなること。
5分休憩したら、ほぼ無意識に次の25分に入れるようになるんです。
私の塾で成績が伸びた生徒たちの多くが、このシンプルな方法を実践しています。
唯一のルールは「時間を守る」だけ。25分やったらそれ以上やらない、5分休んだら必ず勉強を再開する。
この単純なリズムを作れば、自宅という誘惑の多い環境でも、勉強がグッと進むようになります。
明日からでも試してみてください。
きっと変化を感じられるはずです。

進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
コメントをお書きください