目次

1. 学力と人格形成の意外な関係性
こんにちは。進学空間Moveの宮脇です。
今日は学習塾に関わる話題でありながら、少し異なる視点からお伝えしたいと思います。
それは「子どもたちの成長と自立に向けて親ができること」についてです。
特に男の子にとって必要になる内容かもしれません。
まず前提としてお話ししたいのは、勉強や学力の成長と人格的な成長が比例関係にあるという事実です。
不思議に思われるかもしれませんが、塾の先生をやっていると、学力が上がっていくと同時に人間的な成長も伴っていることに気づきます。
逆に、人間的に成長したと感じる子は、学力面でも伸びていることが多いのです。
この相関関係は私の長年の経験から実感していることです。
例えば、頭脳的には悪くないのに、忘れ物が多かったり、一つひとつのことをきちんとこなせないといった生活面での課題が足を引っ張り、勉強ができない状態になることは珍しくありません。
学力を伸ばすには、実はそうしたことを改善した方が早いと思うことも多いです。
とは言え、子どもたちの人間的成長なんてそうそう狙って促せるものでもありません。
どうすれば人間的な成長を促せるのか。
その方法論の一つとして今日はある提案をしたいと思います。

2. 男の子の自立を促す「父子旅」という選択
私がここでお勧めしたいのは「旅」です。
単に観光するという意味ではなく、旅を通じて成長を促すという体験です。
これは特に多くの男の子にとって効果的だと考えています。
私が見る限り、多くの中学生の男の子は甘えん坊であったり、言葉を強く言えば「マザコン」的な傾向があります。
しかし、子育ての本来の目的は子どもの自立にあります。
18歳で親元を離れることを想定して逆算すれば、中学生の頃からそろそろ親の手を離れ、自分自身で歩み始める準備をしてほしいと願うのは自然なことでしょう。
しかし、現実には中学生の男子も女子も自立からはまだ遠く、特に男の子の場合、お母さんに依存しがちな傾向があります。
もちろん親ごさんに優しく、両親と仲が良いこと自体は素晴らしいことですが、そこからどのように自立していくかを考えたとき、私は「旅に出る」ことをお勧めするのです。
3. 実体験から見えた父子旅の効果
ここで重要なのは、これは家族での旅行ではないということです。
できれば「お父さんとお子さんの二人旅」、つまり「男二人旅」を実行していただきたいと思います。
私自身も中学生の子どもを持つ親として、息子と二人で旅行した経験があります。
最初は私も息子も緊張しましたが、車で京都の天橋立へ行き、その後日本海側を回りながら鳥取砂丘や出雲大社を訪れました。
男二人きりの状態で、支払いや手続きなど様々なことを息子に任せながら旅をしたのです。
普段だと二人の間にお母さんがいるので、何かと世話を焼いてくれるのですが、男二人旅だとそうもいきません。
とても無骨な旅だったのですが、それがまたいいのです。
たった一泊の短い旅行でしたが、その前後で息子の表情が変わったように感じました。
自信がついたのでしょう。
これは父親だからこそできる経験だったと思います。
母親としての役割ももちろん重要ですが、父親にしかできないことがあるのです。
4. 成長が学力向上に繋がる好循環の創出
ぜひ一度「お父さんと息子の二人旅」を試してみてください。
それを通じて子どもの成長を促すことがきっとできます。
実際、私の息子は旅の前後で少しだけですが変わったと実感しています。
実は、この話を塾生の保護者の方にしたところ、「うちもやってみます」と言って実行に移してくれたご家庭もあります。
このような新しい経験を通じて、子どもたちの成長を見守っていきたいと思います。
冒頭にも申し上げた通り、塾である以上学力を上げるのは当然なのですが、そのためにも人間的な成長を促し、相関関係にある学力も同時に伸ばしていきたいと考えております。
子どもの自立を促す体験が、結果として学習意欲や学力向上にも繋がっていくのです。
ぜひお子さんとの新たな関係構築に「父子旅」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

進学空間Move塾長
宮脇慎也(Shinya Miyawaki)
27歳で広島大学社会科学研究科の博士課程後期日程を単位取得退学をし、その後学習塾の世界に飛び込む。
8年間の勤務講師としてみた広島の学習塾業界のあり方と大学院で養った知見との乖離に悩み、理想の学習塾を作るべく2013年に個別演習型の学習塾・進学空間Moveを立ち上げる。
その中で、モチベーションのあり方に着目し続ける中で、キャリア教育の重要性を認識し、キャリア教育と学習の融合を目指す。また、同時に保護者の方向けコミュニティー「Happy Education Lab.」を主催する。
1977年生。射手座。B型。
家族は妻と長男1人。趣味は広島発祥のスポーツ・エスキーテニス。
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